現在全世界に8億人の利用者を誇るソーシャルメディアに成長したfacebookは、個人間の交流の機会としてだけではなく、ビジネスにおける人脈形成の場として多くの企業経営者やビジネスパーソンに利用されています。
しかし、便利なfacebookですが、多くの人達から歓迎されている訳ではないということを知った出来事がありました。
それは、私が幹事となって2年程前に同窓会を開催したときのことです。
これを機に、今後の同級会の連絡にfacebookを使うことを提案し、facebook上に同級会のグループを作成しました。
多くの幹事メンバーはすぐに登録してくれたのですが、一部の幹事メンバーはfacebookの登録自体を拒否してきました。
理由を尋ねてみると、思ってもみなかった反応が帰ってきました。
「facebookに登録すると、プライベートが知られるから嫌だ。」というのです。
これは私にとっては想像もしていなかったので驚きました。
確かにfacebookは、ビジネスやプライベートの内容を綴った文章や写真が沢山でており、中には、その人の家族や交流関係までも想像させる情報が出ています。
このように、facebookは多くの人に見てもらいたい情報を自由に発信できる一方で、その情報を閲覧する相手を選ぶことができないとう大きな欠点があります。
もしも、プライバシー設定をしてしまえば、それはfacebook上での人脈形成に大きな足かせとなってしまいます。
このように、facebookはビジネスにとって有意義である一方で、自らのプライベートをさらけ出しているということも忘れてはいけません。
そして、そんな皆さんの赤裸々な情報に関心を示しているのは、こちらの思惑とは別の『招かざる客』もいるようです。
それは『税務署』です。
日本の国税の実情はわかりませんが、ベルギー国税局では、納税者を監視するためにfacebookやブログで行動記録をとっているとの情報が出ています。
日本では、公には言われていないまでも税務調査の立会いをしていると、調査官より会社のホームページについての質問や、プリントアウトしてくるところをみると、間違いなくfacebookやブログに大きな関心を寄せています。
以前に、こんな話がありました。
高級車を所有する“セレブ”として度々テレビ番組や車の情報誌で取り上げられていた会社オーナーが、国税局の税務調査を受け、社長が個人的に使う高級車数台を会社の経費で購入していたとして所得隠しと指摘され、会社はその修正申告に応じたということです。
これは、まさにマスコミ等の報道の状況から『高級車は社長の個人的なもの』と認定されたひとつの事例といえます。
貴方のfacebookやブログは国税によって情報収集の手段として監視されていると思ってください。
最初からそのように考えておけば、facebookはむしろ貴方にとって強い味方?
になってくれるかもしれません・・・。