増税の夜明け、税理士バブルの幕開け

27年1月。
増税が予定されている税金があります。
ちなみに、消費税ではありません。
23年の税制改正では廃案となり、24年の税制改正では政局優先のために見送りとなる。
そう、相続税です。
実際に27年1月からの増税が実現するかは現時点で不明ですが、25年、26年、27年の税制改正と3回の機会があります。
政権が変わっても、財務省が基本路線として決めている増税のため、既にカウントダウンが始まっている点では消費税と変わりません。
相続税の発生が予定されている方、準備は進めていらっしゃいますか?
というのも、相続税ほど“取り扱い注意”の税金も珍しいのです。
毎月源泉徴収される給与所得税や住民税、年に一回ある法人税や個人確定申告所得税とは異なり、多い方でも一生に2回程度の経験(つまり両親からの相続)。
そのため、対策が後回しにされる税金の筆頭格です。
そして、実際に相続税を突き付けられたときに驚くというのがお決まりのパターン。
また、税理士によって相続税の額が変わりやすいというのも特徴です。
「あなたの会社の法人税を取り戻します!」
という税理士はもともと見かけませんが、
「あなたの相続税を取り戻します!」
という税理士が多いという事実はあまり知られていません。
それだけ専門性が高い税金であり、どの税理士にも気軽に頼んでよいものではありません。
そうであるにもかかわらず、『大相続税時代』の夜明けは間近に迫っています。
過払い利息返還請求バブルに踊った弁護士や司法書士を羨んでいた税理士が、手ぐすね引いて待ち構えているのが『大相続税時代』。
しかも、相続税に弱い税理士ほど、「増税」に期待しています・・・。
普段扱わない仕事の売上げが見込めますから。
では、どうするのがよいのか?
相続税は、まず相続が発生した時点で勝負の半分が決まり、税理士を選択した時点で残りの半分が決まります。
つまり、相続が発生する前に各財産に対する基本方針を決めて対策を行い、税理士は事前に選択しておくというスタンスが必要です。
それでもご心配であれば、複数の税理士にセカンドオピニオンを依頼するというのも有効です。
結局は『事前準備』という一言につきてしまいますが、これ以外ないのです。
先程、相続税の還付ビジネスがあるとお伝えしましたが、還付で取り戻せても30%から50%近くを成功報酬で取られてしまいます。
事前に準備しておけば、税金も成功報酬もムダに取られる必要がありません。
それが相続税という税金の世界です。
とはいえ、27年から増税が“予定”されている相続税に対して、なぜ今このようなことをお伝えするのか?
それは、増税が決まってからの事前準備と今からの事前準備では、相続税の額も変わってくるから。
これもシンプルな結論です。
また、相続財産の中でも特に注意をしなければならないのが、『不動産』と『中小企業の自社株』になります。
理由は、皆さんお察しのとおり以下の二つです。
・換金が困難
・評価額が専門家によって変わりやすい
逆を言うと、事前対策を行うべきなのもこれらの資産ということになります。
当法人では、セカンドオピニオンで相続に対してのご相談も承っておりますが、あくまで自らご相談いただいた方々に対してのみにしか、この事実をお伝えできません。
とはいえ、このまま増税を待っていてよいのかというジレンマもありました・・・。
そこで、ひとまず当法人では、近年相談が多い中小企業の自社株について、専門窓口を設けることにします。
もし気になるようであれば、お申込みください。
事前対策の第一歩です。
https://www.aaps.jp/ltr/assessment.html
来るべき『大相続税時代』・・・。
電車の中吊りに、『相続税申告 1万円から!』、『過払い相続税の還付請求を行います!』という文字が並ぶような、税理士がそのような形で収益を上げるような時代を目にしたくはありません。
そうなってしまっては、税理士が専門家という時代は終わるということですから。