伝説の・・・。

皆さん、舞ちゃんの指導は受けられましたか?
『伝説のキャバ嬢コンサルタント 舞ちゃんの世界一たのしい社長の教科書』
こんなコンサルタントが実在して欲しい(笑)
そこで、今回はこの本のエピソードの一つに出てくる
【内部留保】のお話をします。
当然、経営者の方々は“内部留保をしなければ!”とお考えですよね?
皆さんご存じの通り、内部留保の方法は二つ。
A.会社でより多くの利益を出し、税金を支払った後に残るお金を会社で貯める
B.役員報酬を適正な金額よりも多く取り、生活費を除いた部分を個人で貯める
経営者のみならず、誰もが税金を払いたくないもの・・・。
特に中小企業はその傾向が顕著で、極力Aを回避します。
ですから、9割以上の経営者は、結果的にせよ意識的にせよ、Bを選択されています。
Bの具体的な方法については、
『あなたの会社にお金を残す 岡本式「戦略帳簿」のススメ』で詳しく説明されていますので、興味がある方はご覧ください。
ここまで露骨に書かれている本は、他に目にした事がありません
(苦笑)
また、節税保険等もあるとお考えの方もいらっしゃるでしょうが、これは解約したときに課税されるので、内部留保とは違います。
課税の先送りにすぎません。
原則として、内部留保とは税金を支払った後のものです。
以上、内部留保の方法は単純明快で、当然にその必要性も理解されています。
では・・・。
皆さん、内部留保の使い方についてはどうお考えでしょうか?
「使い方と言ったって、“いざ”という時の為に貯めておくのだから、“いざ”という時に使うに決まっているじゃないか!」
では、“いざ”という時とはどんな時でしょうか?
ケース1. 危機的資金不足時
これは、潰れるか否かの瀬戸際なので当然です。
ですが、本当の危機的状況時に、個人レベルの内部留保で足りるはずはありません。
せめて数か月延命させるのがやっとです。
その内部留保を投入せざるを得なくなる前に、撤退を含めた判断が必要になります。
ケース2. 戦略的投資のタイミング
問題は投資です。
意外と理解されていないのが、持続的な成長軌道に乗っている会社の多くが、内部留保をテコに積極的な投資を行っているという事実です。
個人で内部留保した資金を、増資や貸付という名目で会社に再投入し、その資金を投資に充てています。
運転資金に充てるためではありません。
あくまで投資用です。
ほとんどの経営者の方は、内部留保はそのままに、通常の営業活動の中で徐々に売上高を上げ、会社を大きくされようと考えます。
ただ、節税を絡めて個人に内部留保を移転している状態で、それが可能かどうか・・・。
極端な話、余程の高収益を叩いている会社ではない限り、資本金1,000万円、役員借入金ゼロのままの会社に残されている内部留保は限られているのではないでしょうか?
そうであるにもかかわらず、業績が伸び悩んで・・・とおっしゃるのは、少し意味が違うように感じます。
もちろん、拡大路線が良いという事ではありません。
拡大を目指さないのであれば、個人で内部留保し続けるのが正解です。
ですが、拡大を目指している企業にとって、“内部留保という名目”でお金を貯めつづけなければならないという思い込みは、成長の足枷になるのではないかと考えます。
また、ではどのように投資していけばいいのか?という話になると、中長期的な視点からの企業戦略を検討する必要があります。
例えば、3年後のビジョンを考えると、“今”何に投資を行う必要があるのか?という視点です。
毎年の経営計画を立てている会社は多いですが、中長期ビジョンに基づく戦略的投資計画を考えている会社は多くありません。
当然、どのような会社が成長する可能性が高いかと言えば、やはり戦略的投資計画を立てられている企業です。
もちろん、その分リスクが高いとも言えますが、これは成長か現状かの選択の問題です。
今回は、あえて内部留保という“絶対善”に対して、別の角度から光を当てました。
せっかくの内部留保も、明確な意図を持って行わなければ意味がありません。
特に、個人で内部留保を行っている場合、会社に再投入するのは意外と大きな決断が必要です。
この辺も、舞ちゃんみたいに“ビシッ!”とした指導で、背中を押してくれるアドバイザーがいると頼もしいですね。