私の本の何冊かがこれから新書になる予定です。
新刊で『サラリーマンのためのお金サバイバル術』という初めての新書を出したばかりなのですが、今度は新書が続くかもしれません(出版の案配がわかりませんから、連続にならない可能性もあります)。
こうした新書を含めて、何冊かが出版の準備に入っていますので、どれが次に出るかはまったくわからないのですが、今の状況だと、次に出る可能性が高いのは、私の処女作『会社にお金が残らない本当の理由』の新書版になるかもしれません。
昨日、すべてを見直して、原稿に手を入れたのですが、直したのは税法改正などに伴うものがほとんどで、大きな手入れはしませんでした。6年も前の本ですから、手を入れたいところは多くありましたが、そのままの方が会計の初心者には向いていると考え直すことを我慢しました。
そんな新書になる予定の『会社にお金が残らない本当の理由』は、会計の本に「お金が残る」とか「お金が残らない」という言葉が入った、おそらく初めての本です。
今では、当たり前の表現で、多くの会計本やセミナーなどに使われている言葉ですが、6年前にはなかったというのは不思議です。
しかし、この本で言いたかったもっと重要なことは、実は、読者にも、その後の後発本の著者にも伝わっていなかったように感じています。
その感じていることを、「新書版へのまえがき」の一部で次のように書いてみました。
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・・・・・・・・・・。私が主催するエー・アンド・パートナーズ税理士法人の分析、研究では、お金が残るか残らないかの差は、それほど大きくないことがわかっています。ほんのちょっとした“当たり前”の認識の差が、明暗を大きく分けています。
そして、その認識の差の結果は、当初はそれほど大きくはありませんが、どこかである分岐点を通過すると、元に戻れなくなっているようです。
では、その認識の差とは何か?
それは、ぜひ新書で生まれ変わったこの『会社にお金が残らない本当の理由』をお読みください。ここに全てが書いてあります。中には、中小企業の平均的な現実から見ると、少しハードルの高い数値を提示しているところもありますが、私の周辺には、その数値をクリアーしている中小企業はたくさんあります。また、すぐにはクリアーできないとしても、そうした数値を基準としておくだけでも重要です。その基準の設定も、“認識の差”の一つです・・・・・・・・・・
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ここで私が、「私が主催するエー・アンド・パートナーズ税理士法人の分析、研究では、お金が残るか残らないかの差は、それほど大きくないことがわかっています」と表現していることを図で見ていただくことができたら、ほとんどの人は驚くはずです。
会計というものが、技術論に始終し最も重要な部分を学者も実務家もあまり重視してこなかったと私は考えています。
その一つは、「お金が残る」という当たり前の価値観を会計とあまり関連づけてこなかったことですが(ちなみに、“キャッシュフロー経営”というものも“お金が残る”という概念とは少しニュアンスが違うと思います)、それよりももっと重要なことがこのことです。
もう一度、そういう視点で『会社にお金が残らない本当の理由』を読んでいただけたら、きっとお役に立てることと思います。