いつ国有化されるのか!?
連日報道されていますが、民営化後も半官半民でやってきた企業ですし、ある意味当然なのでしょうね。
政府主導での再建も、出だしからつまずきました。
民主党に代わっても、過去の政策を100%ひっくり返す事が出来ない以上、どこを切るか、誰を切るかの話になってくるのですから当然です。
利権は恐ろしく底が深い(笑)
週刊ダイヤモンドの特集記事で、JALの実態貸借対照表が掲載されていましたが、借入金の額と債務超過の額がほぼ同額でした。
悪い企業の見本みたいですが、反面教師としては良い見本です。
大げさな言い方をすると、JALがどうすれば再建出来るかなんて、皆さん分かっているはずです。
あれだけ問題点が報道されていて、専門家が再建案を語っているのですから。
そして、何よりJAL自身がその事を一番よく分かっています。
「そう、実行さえすれば・・・」
再建できる企業は、解決策を他人に語られる前に実行しています。
破綻する企業は、解決策を他人に語られても実行できません。
JALの労働組合についても、長年問題点が指摘されてきました。
「私がこの企業の社員だったら、どのような当事者意識を持つだろう?」
職業柄、第三者立場からそのように考える機会は少なくありません。
JALは、日本という国に依存していました。
組織が依存している以上、結果として構成員も依存している事になります。
依存する者に当事者意識は芽生えません。
その象徴が労働組合のように感じます。
しかし、依存による当事者意識の無さは、JALに限るものではありません。
“小”JAL的な中小企業も数多く存在するはずです。
国頼み、景気頼み、特定の顧客頼み・・・etc.
JALのように、結局は支援が約束されている企業と異なり、中小企業の当事者意識の無さは破綻に直結します。
JALは既得権益を守るために、問題の解決を先延ばししました。
現状のままでいる利益があるのはどの企業も変わりません。
ですが、先延ばしの結果、問題を解決しようとしたときはハードランディングでは済まず、ハードクラッシュになってしまうのが中小企業です。
中小企業に“着陸”はないと考えてください。
他人が指摘するまでもなく、ほとんどの経営者は自社の問題点と解決策は分かっています。
ここまではJALと同じ。
分岐点は、JALと同じように解決策の実行も先延ばしするか否か・・・。
JALと同じ道を歩まないためには、選択肢はただ一つ。
“実行”
さらに言えば、実行された解決策が100%の結果を残す事はあり得ません。
“結果が出るかもしれない”解決策を次々に実行していかなければならないのに、
「やらなければいけないのは分かっているけど・・・」
で止まっている時間など、どこにもありません。
そして、次々に実行していかなければならないのに、社員に当事者意識がなければどうにもなりません。
私達には、JALの報道を他人事ではなく、自社に置き換えて見る必要があるのではないでしょうか?
それが当事者意識を持って仕事に当たるという事ではないかと考えます。