答えがない・・ということは?注:今回は言っていることが少し難しいです。

税理士さんが集まるとあるセミナーに久しぶりに行ってきました。
税理士という仕事も情報収集が重要ですが、残念ながら日本中の税理士が情報通ということはありません。
むしろ、専門の税金関係の情報でも格差は非常に大きいというのが実態。
そういう点で、中小企業の経営者は、税理士選びで運・不運を経験していますが、運・不運の事実に気づくことはあまりありません。
とりあえず、このセミナーに主席される税理士さんは国税関係の情報収集に熱心な方々でしょうから、こうした税理士さんと縁のある中小企業経営者は、本人は気づくことはないと思いますが、かなりついている方と言えるでしょう。
ところで、今回、税理士さんの集まるセミナーの中でも株式や資産の評価について意見がいろいろ取り交わされていました。
国税庁出身の大学教授と税調などの委員などで活躍するある税理士さんに実務における疑問点をぶつけるコーナーがあるのですが、その場での結論の大きな方向は、「答えはない」ということに始終しているのです。
しかし、税金を決める資産の評価額について、日本のトップクラスの税理士が意見をぶつけ合って「答えがない」ということになっているのはどういうことでしょうか?
私はこう思います。 
「答えがない」のに、そうした事象に税金をかけようとする行為は、本来かけるべきではない事象に税金をかけていることになっている。
税金は平等でなくてはいけません。
これに意見する人はいないでしょう。正に自明です。
でも、税金は平等ではありません。
だって、付き合う税理士で税額が変わるくらいですから、平等なわけはありません。
それにしても、どうして評価額を誰もがわからない。という事実を無視して、そのわからないことについて議論を続けるのでしょう。
そういう議論に意味はありません。
確かに、その議論の方向に税金を安くするためのヒントがたくさんあるから私も参加しているわけですが、優秀な人たちが、実は最初から意味のないことを議論している姿は滑稽です。
大きなものを見ることができない。
目先だけで考える。
そのおかしなことが、税の世界では普通なのです。
ここに税の専門家と一般の人たちの埋まらない現実があります。
そこがわからずに、一般人も専門家を相手に議論をする姿は、国が作ったナンセンスの上で起きている連鎖でしかありません。
それは徒労なのです。
でも、ここがわかると、税の世界はとても近いものになり、得なことが出てきます。
なぜならば、どこを議論すべきかが見えてくるから・・。
そして、くどいようですが、「答えがない」という答えに至った税理士と縁があった方が負担する税金は少ないはずです。
なぜならば、いろいろ工夫するから、そういう結論に至るからです。
ここら辺のニュアンスはなかなか伝わらないかもしれませんが、一度書いておきたかったので書いてみました・・・・・。