やられたら嫌な事

1月4日、当社の年頭会議での議題。
「ライバル会社にやられたら、自社にとって嫌な事を挙げて」
こう言われてブレーンストーミングしてみると、そこから導き出された【やられたら嫌な事】は、全部既存プロジェクトとして掲げられているものでした。
つまり、改めてブレーンストーミングしなくても、既に方策は検討済み。
単にプロジェクトが実行されていないだけです。
まさか、このようなアプローチで、プロジェクトの遅れを指摘されるとは考えてもいませんでした。
まさに、岡本の思うツボです(苦笑)
スタッフからすれば、プロジェクトが進行しなかった“それなりの理由(言い訳)”があります。
しかし、スタッフ自ら、“既存プロジェクトが最も効果的”と、導き出しました。
岡本の「じゃ、早くやってよ」に対して、「・・・はい」としか言えません。
遅ればせながら、プロジェクト実行の環境も整ってきました。
どこまで結果を出せるかは、年末会議での議題になるでしょう。
そして、会議後に思い出したのが、マキアヴェッリ。
優れた指揮官ならば、次のことを実行しなければならない。
第一は、敵方が想像すらもできないような新手の策を考えだすこと。
第二は、敵将が考えるであろう策に対して、それを見破り、それが無駄に終るよう備えを完了しておくこと、である。
ニコロ・マキアヴェッリ ―『政略論』―
~塩野七生『マキアヴェッリ語録』より抜粋~
それでは、皆さんの会社はいかがですか?
「ライバル会社にこれをやられたらお仕舞だ!」
という策を考えていらっしゃいますか?
考える事によって、自らが実行しなくても、相手の策を封じる事が出来るかもしれません。
また、策は経営者一人で考えるものでもありません。
「自分の為にも考えなければ・・・ライバル会社にやられたらお仕舞いなのだから」
スタッフも、自分の身を守るために真剣になりますよね。
防衛本能そのものが動機付けになるのですから。
ライバル会社に先を越されたら、また新しい策を考えなければなりません。
とはいえ、ライバル会社を駆逐する策など、簡単には出て来ません。
とにかく、誰よりも先に考え、そして実行する。
これだけです
既にキラーコンテンツを持っているとしても、市場を獲る前に、ライバル会社に展開されたら終わりです。
皆さんも十分お分かりのように、今の経営環境はスピードが全てですから。
必要なのは、「周りが、想像すらもできないような新手の策」を考えるという姿勢です。
これは、攻めではありません。
会社を守るための手段です。
さあ、今年も始まりました。
年末に、「やられた!」と言わないように。
ライバル会社に「やられた!」と言わせるように。
時は待ってくれません。
ライバル会社は既に行動しているかもしれないのですから