「顧問税理士が、そう言っていたんですよ」
とAさんは言った。
私は返した。
「そんなことをしたら、とんでもないことですよ!」
その件は、税務署の重点項目にも上げられているから、もし、Aさんが、顧問税理士の言うとおりにしたら大変なことになる。
私は、その旨も告げて、顧問税理士の言うことは、5年前に使えなくなったことも付け加えた・・・・・・・・・。
世の中は変わる。
私が電話で対応した件は、あまりにも、勉強不足すぎる内容だったが、そうした簡単なものも含めて世の中は変わる。
だから、
私たちの「最低限」は、「変わること」だ。
当たり前のことを確認するようだが、
変化は、特別のことではない。
それが普通だ。
しかし、それがわかっていない人は意外にも多い。
それは、素人に限らない。専門家でもそうだ。
私が、ここ数ヶ月で驚いたことは、
歯医者さんでも同様のことが起きていることだった。
私は、歯のメンテナンスを目的に、
一件目の歯医者に行った。
この歯医者の言うことは、初めて聞くことばかりで、
私はすぐに信頼した。お金もかかった。
しかし、この歯医者で行った虫歯の治療は最低だった。
「まだ、痛い」という私の訴えは無視され、そのまま詰められて治療は終わった(それ以外にも、回を重ねることに不信は募った)。
その歯医者から治された歯のうちカンタンに詰めた方の詰め物が取れたので、1ヶ月後、別の歯医者に行った。
前の歯医者が、ただ、詰めただけの歯は、虫歯だった。
そして、最新の治療と言われて、余り削らない方法で治療された。
さらに、事情があって、私は、他の歯医者に行くことになった。
ここでも、その前の二人の歯医者と違う処置がされた。
歯の治療も、どんどん進化をしている。
ところが、どこもがその進化を捉えているわけではない。
歯医者も税理士と同じ・・、いや、それ以上に差が大きいのだと知った。
変化には、膨大な時間と経費がかかる。
しかし、止まれば、すぐに古くなる。
コンピュータのプログラムは、更新がなければ使えなくなる。
専門知識も同じだが、随時更新がされているかどうかは、人による。
少なくても、Aさんの顧問税理士と私が行った最初の歯医者には、それがない。
専門家と付き合う場合、更新に対する姿勢は、しっかり聞いて付き合うべきだと思った。