年末のご挨拶

今年は、ドラッカーが流行ったので、ドラッカーの引用ではじめましょう。
ドラッカーは、『産業人の未来』でこう言いました。
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ヒトラーが思いがけず自由に意味を与え、失われていた価値を蘇らせた
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この言葉を、リーマンショック後の社会に当てはめて、私は、信用の重要性
が復活したと指摘させてもらいました。
ドラッカーの言い方に当てはめるとこんな感じでしょうか・・。
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リーマンショックが思いがけず「信用」に意味を与え、失われていた
価値を蘇らせた。
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では、東日本を襲った大地震後、私たちは、さらにどういう意味を得たので
しょうか?
それは、誰もが言っている言葉です。
「新しい時代の幕開け」
しかし、私たちは、「新しい時代の幕開け」を感じながら、具体的な行動は
何一つ取っていません。
私たちは、多くの重要な変化について、すでに知っています。
例えば、日本の人口は、この1年でも12万人減りました(震災の死者を含まず)
。そして、この現実について知らない人はいません。しかし、行動は何も変わって
いません。今も、漫然と、そして漠然と売上増を目指して経営を行っています。
私たちは、あらゆることを知りながら、何となくぼんやりとやり過ごしているの
です。悪い意味で、「泰然自若」なのです。
しかしながら、それは仕方のないことだとも思います。なぜならば、今は、
それでもなんとかなっているのですから・・・。
そして、問題はここにあります。
私たちは、今、なんとかなっている。だから、頭だけの理解だけで、具体的な
行動は起こせないまま今日まで来たのです。
恐らく、来年または再来年に、そんな私たちに、大きなことが起こると思います。
それは、東北の震災のように劇的な事件として起こるのではなく、ジワジワと
私たちの足下を崩していく類のものでしょう。
それが、すでにはじまっている「収縮する時代」の景色です。
では、この「収縮する時代」に対して、私たちはどう具体的な対処をしなくては
ならないのでしょうか?
それは、今の段階ではよくわかりません。
・・・というか、おそらく、いつになってもわからないものなのです。
しかし、“わからない”ということがわかれば、いくらかの対処は可能のはずです。
おそらく、そのことが、生きるうえでの最大のコツになる。そんな気がしています・・。
今年も大変お世話になりました。
また、次の「一年」がはじまります。
これからはじまる動乱を少し感じながら、覚悟を決めて進んでいきましょう。
来年もよろしくお願いします。

 2011年12月30日